いつもさくら通信をお読みいただきありがとうございます。

今回は前回までのテーマとは別に、保護者の皆様からお問い合わせがあった「段級切り替え」について詳しくご説明いたします。

6月号の桂林をご覧になり、疑問に思われた方もいらっしゃるかもしれません。ぜひご一読ください。

はじめに

6月号「桂林」をご覧になり、お子様の段級が下がっているように見えて驚かれた保護者の方もいらっしゃるかもしれません。でも、どうぞご安心ください。

これは決して後退ではなく、むしろお子様の成長を支えるための大切な仕組みなのです。

桂林の段級制度とは

桂林では、小学3年・5年、中学1年、高校1年という節目の学年で、段級が一度「7級・8級・9級」からリセットされます。

※出典:桂林 2026年5月号

「せっかく頑張って取得した級が…」と思われるかもしれません。でも、これには深い理由があります。

なぜ切り替えがあるのか

書道は、学年が上がるごとに学ぶ漢字が増え、求められる技術も高度になっていきます。

学習指導要領では、各学年で習う漢字や書写の内容が定められており、桂林の段級制度もそれに対応しています。

新しい学年では、これまでとは異なる文字の難しさや、より高度な筆使いが求められるのです。

学年ごとに求められる力:

  • 低学年(小学校1・2年生)︰姿勢・道具の持ち方・丁寧さ
  • 中学年(小学校3・4年生)︰文字のバランス・組み立て・止め・はね・はらいの習得
  • 高学年(小学校5・6年生)︰全体のバランスと正確さ
  • 中学生︰楷書・行書の理解・実生活での伝わる書く力
  • 高校生以降︰書体の広さに対する知識や表現力

段級のリセットは、お子様が新しい段階の学習内容にしっかりと向き合い、基礎から確実に力をつけていくためのスタート地点。マラソンで例えるなら、「新しいコースの新しいスタートライン」に立つようなものです。

当教室が大切にしていること

私たちが何より大切にしているのは、小学校卒業時・中学校卒業時に、できるだけ多くの生徒が「初段以上」を取得し、自信を持って次のステージに進んでいただくことです。

そのために、昨年度より段級試験を「夏・冬の年2回」、全員受験する形に変更いたしました。

受験機会を増やすことで、より多くのチャンスを提供し、一人ひとりが確実に力を伸ばせる環境を整えています。

段級だけがすべてではない

もちろん、段級はお子様の成長を測る一つの指標です。

しかし、書道で本当に大切なのは、一枚一枚の作品に向き合う姿勢、何度も書き直して納得のいく一枚を仕上げる粘り強さ、美しい文字を書こうとする心です。

段級が一時的に下がったように見えても、お子様がこれまで積み重ねてきた技術や心は決して消えません。それは確実にお子様の中に残り、これからの成長の土台となっています。

ご家庭でできること

お子様が新しい級からのスタートに戸惑っているようでしたら、ぜひこう声をかけてあげてください。

「新しい学年の新しいスタートだね。また一緒に頑張ろう!」

そして、級や段にこだわりすぎず、お子様が一枚一枚の作品に真剣に向き合っている姿を、温かく見守ってあげてください。

講師からのメッセージ

教室では、一人ひとりの作品の質を高められるよう全力でサポートしてまいります。

お子様には、ぜひご自身の最高段級を目指して挑戦していただきたい。

そのための環境づくりと指導に、私たちは全力で取り組んでいます。

新しい学年での書道の学びが、お子様にとって充実した時間となりますよう、心より願っております。

引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。